カポジ肉腫はリンパ管または血管のまわりにできる癌です。
カポジ肉腫になると、皮膚、消化管 、口腔内 、肺、肝臓、リンパ節などに癌ができます。

肺や消化管などに発症すると死亡してしまう可能性もあり、危険な病気です。
では、カポジ肉腫は何が原因でどう感染するのでしょうか?原因と感染経路をそれぞれ見ていきましょう。
原因
カポジ肉腫はヒトヘルペスウイルス8(HHV8)というウイルスが原因で発症します。
カポジ肉腫関連ヘルペスウイルスとも呼ばれています。
ヒトヘルペスウイルス8は癌ウイルスで、日本人の1%がヒトヘルペスウイルス8に感染しているとされています。
しかし、カポジ肉腫はヒトヘルペスウイルス8に感染していても健康な人には発症しません。
カポジ肉腫はAIDSや臓器移植、高齢などで免疫不全に陥り発症しています。カポジ肉腫はいわゆる日和見感染症なのです。

日和見感染症については、こちらの財団のホームページを参照ください。
感染経路
ヒトヘルペスウイルス8の正確な感染経路はまだわかっていません。
しかし、AIDSを発症させたカポジ肉腫患者のほとんどが男性同性愛者だという大きな特徴があります。
アムステルダムの大規模な疫学研究では、ヒトヘルペスウイルス8は男性同性愛者のアナルセックスのような特殊な性行動と関係があるとしています。
ただし、男性の同性愛者間以外の感染経路については、まだよく分かっていません。