カポジ肉腫が発症していた場合は、すぐに治療を開始しましょう。
早くから治療を開始すればするほど症状は抑えることができ、内臓への発症なども避けられます。
カポジ肉腫の治療には3種類の治療法があります。
- HAART療法
- 局所療法
- 化学療法
どのような治療を行うかはカポジ肉腫の病状や患者の容態によって変わります。

一般的には以下のような手順を踏みます。

では、それぞれの治療法についてみていきましょう。
HAART療法
カポジ肉腫の主な治療はHAART療法です。
HAART療法とは、抗HIV薬3~4剤を組み合わせて併用するHIVの治療法を言います。

HAART療法を用いてウイルス量を減らし、免疫力を回復させるのです。
これにより、カポジ肉腫の悪化を防ぎます。
フランスの研究ではHAART療法を開始すると、カポジ肉腫の症状が改善するという報告もあります。
免疫力の回復だけでなく、カポジ肉腫の治療としてもHAART療法は有効なのです。
局所療法
カポジ肉腫が皮膚病変のみなど、症状が出ている箇所が少ない場合は局所療法が効果的です。
局所療法では放射線治療を行います。
局所療法は顔など目に見える場所に病変を消したい場合などに有効です。
しかし、局所治療だけでは新たな病変の発症を防げないという欠点もあります。
2017年現在ではHAART療法だけでも症状は回復することが多いため、美容的な側面で治療したいというような限られた場合でのみ局所療法が行われます。
化学療法
化学療法とは、薬剤を使って癌を治療することをいいます。

HAART療法だけでは病気の進行を抑えられない時、この科学療法も併用します。
例えば病気の進行が速くHAARTだけでは追い付かない場合や、肺や喉にカポジ肉腫を発症させ、呼吸困難の危険がある場合などです。
まとめ
カポジ肉腫はHAART療法をメインに置きながら、病状に応じて局所療法や化学療法を付け加えます。カポジ肉腫の発症している場所や進行度、患者の健康状態などを視野に入れて治療方法を選びます。