タダラフィルには、頻度は低いものの、副作用があります。
平滑筋を広げる作用は病気の治療に有効な一方、体に悪影響を及ぼす場合もあるのです。また、相性の悪い薬にも注意が必要です。

タダラフィルの副作用と飲み合わせについて解説していきます。
タダラフィルの副作用
タダラフィルの副作用は、正常な部位の平滑筋まで広がることで起こります。
主な症状は頭痛とほてりです。頭痛が起こる理由は、脳の血管が広がることで、周囲の神経が刺激されるからです。

ほてりは、血管が広がって血のめぐりが激しくなることで起こります。
勃起不全の治療に使われるシアリスを参考に、タダラフィルの副作用を見ていきましょう。
【タダラフィルの副作用】
1%以上 | 0.2~1%未満 | 0.2%未満 | |
循環器 |
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感覚器 |
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消化器 |
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肝臓 |
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腎臓 |
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筋骨格 |
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精神、神経系 |
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泌尿、生殖器 |
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呼吸器 |
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皮膚 |
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その他 |
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参考資料:シアリス錠5mg/シアリス錠10mg/シアリス錠20mg|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
これらの症状は、タダラフィルが血流を促進することによって起こります。
また、タダラフィルの副作用の種類や頻度は、治療する病気によって異なります。
とはいえ、副作用が起こる頻度は低く、重い症状になることもめったにありません。

「タダラフィルを使うとこういう症状が出る可能性がある」くらいに覚えておくと良いでしょう。
タダラフィルと相性の悪い薬
タダラフィルには、一緒に飲んではいけない「併用禁忌薬」があります。
タダラフィルと禁忌薬の作用が合わさることで、体に思わぬ悪影響を引き起こすのです。

シアリスの添付文書から、タダラフィルの併用禁忌薬を紹介します。
【タダラフィルの併用禁忌薬】
薬の種類 | 主な成分の名前 |
狭心症・心筋梗塞の薬
(硝酸剤・一酸化窒素供与剤) |
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肺高血圧症の薬
(sGC刺激剤) |
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参考資料:シアリス錠5mg/シアリス錠10mg/シアリス錠20mg|独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
硝酸剤やsGC刺激剤は、血圧を下げる作用をもちます。
タダラフィルにも血圧を下げる効果があるため、これらの薬と併用すると、血圧が下がりすぎてしまうのです。
これらの薬以外にも、禁忌ではないものの、併用する際に注意しなければならない医薬品もあります。
タダラフィルを飲むときは、添付文書をよく読む、医師に確認を取るなどして、併用する薬に注意しましょう。