ニトログリセリンは効果の仕組み上、低血圧などの副作用が起こります。ニトログリセリンを使っている人は、ED治療薬を使えないので注意しましょう。
血管が広がることで頭痛やめまいなどの副作用が起こる
ニトログリセリンは虚血性心疾患の治療に役立つ一方、副作用も持ち合わせています。
主な症状は頭痛やめまい、立ちくらみです。
めまいや立ちくらみは、血管が広がり、血圧が下がることが原因です。他にも、ニトログリセリンには様々な副作用があります。
ニトログリセリンが疲れた薬品の一種「ニトロペン舌下錠0.3mg」を例に、ニトログリセリンの副作用で起こる症状を見てみましょう。
ニトロペンの副作用
5%以上(または頻度不明) | 0.1%未満 | |
循環器 |
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精神神経系 |
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消化器 |
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その他 |
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参考資料:ニトロペン舌下錠0.3mg /日本化薬株式会社:PDF
ニトログリセリンを使うと血圧が下がるため、もともと血圧が低い人は特に注意しましょう。

ニトログリセリンとED治療薬は併用禁止!一緒に飲むと重い副作用が起こる
ニトログリセリンはED治療薬とは併用できません。
これらの薬を一緒に使うと急激な血圧低下が起こり、最悪の場合、命に関わるのです。
ニトログリセリンとED治療薬は、どちらも血管を広げ、血圧を下げる効果があります。
2つの薬の効果が合わさると、血圧が下がりすぎて、全身に血液が行き渡らなくなります。その結果、脳や心臓など、全身の臓器が機能不全を起こしてしまうのです。
ニトログリセリン使用中のED治療は薬以外の方法で行われる
ニトログリセリンを使っている人がEDを治療する場合、ED治療を使わない方法が選択されます。
最も簡易的な方法は内圧式勃起補助具を使うことです。
ポンプのような器具で陰茎の内圧をあげ、勃起と同じ状態にします。
また、ICI(海綿体注射)という治療法もあります。血管を広げる薬を陰茎に注入し、勃起を促します。
それでも症状が改善されない場合に検討されるのが、プロテーゼ法です。

陰茎内に芯を入れることで、本来の勃起機能が失われるため。あくまで最後の手段として行われます。
まとめ
ニトログリセリンには血管を広げる作用によって、頭痛やめまいといった副作用が起こる場合もあります。
またED治療薬とは併用できません。一緒に使うと急激な血圧低下が起こり、最悪の場合、死に至る危険性があるのです。
ニトログリセリンを使用している人がEDを治療する場合、ED治療薬を使わない治療法が検討されます。