プラセンタの摂取と乳がんの発症には、明確な因果関係はありません。
プラセンタの作用は、女性ホルモンのバランスを整えることだと言われています。

そのことが、乳がんのリスクに繋がるといった、間違ったイメージとして膨らんでいると考えられます。
乳がんの原因
乳がんの原因については、研究が進められているものの、まだ明らかにはなっていません。
ただ、乳がんの発症には、いくつものリスク因子があることがわかっています。これらのリスク因子を持った女性は、乳がんを発症する危険性が高まるのです。
以下に、代表的な乳がんのリスク因子を紹介します。
- 遺伝子の異変
- 乳がん発症の10%以下が遺伝子異常
- 一親等に乳がん発症者がいる
- 45歳以下で近親者に発症しているとリスク増
- 過去に乳がんを発症している
- 12歳以前に月経が始まっている
- 55歳以降に閉経している
- 出産経験がない
- 初産が30歳以降
- 特定の乳房の良性変化がある
- 異形性小葉過形成と異形性乳管形成
- 経口避妊ピルを使っている
- 妊娠前に使用していた場合
- 幼少期もしくは思春期の胸部への放射線治療
- 閉経後の体重増加
- 過剰なアルコール摂取や喫煙
アルコールの摂取や喫煙など、生活習慣でも乳がんのリスクは高まります。
しかし、それ以外の主な原因は、出産経験やピルの使用といった、女性ホルモンによる影響です。

そのため、「女性ホルモンが多いと乳がんになる」という一般的なイメージがあります。
プラセンタで乳がんにはならない
プラセンタを摂取しても、副作用で乳がんが引き起こされることはありません。
プラセンタの作用は、ホルモンの分泌量を調整し、全体のバランスを整えることです。
つまり、プラセンタが女性ホルモンだけを過剰に分泌させることはないので、乳がんの原因にもなりません。
プラセンタの副作用で乳がんを発症した人もいないので、過剰に心配する必要はないと言えるでしょう。
乳がんのリスクだと思われている理由
プラセンタが乳がんを引き起こすと誤解されている理由は、プラセンタが女性ホルモンを増やすと思われているからです。
プラセンタは、サプリなどの宣伝から、「女性ホルモンを増やす」というイメージがあるでしょう。乳がんが発症するリスクは、女性ホルモンが高濃度で作用し続けることで高まります。
これらのことから、プラセンタを摂取すると女性ホルモンが増え、乳がんのリスクが高まると誤解されているのです。