夜間陰茎勃起とは、睡眠中に勃起が起こる生理現象です。通常、陰茎は性的興奮を感じることで勃起します。
しかし、夜間陰茎勃起は、性欲や意識に関係なく誰にでも起こるのです。
夜間陰茎勃起は、若年層ほど頻繁に起きます。
10歳を過ぎるころから、頻度や持続時間が増加していき、ピークは20代前半です。20代半ばを過ぎると、その後は徐々に減少していきます。
男性は年齢をかさねていくと、男性ホルモンの分泌量が減ったり、陰茎の機能が低下したりします。
これは加齢によるごく当たり前な現象です。中高年になるころにはまったく勃起しなくなる、というわけではありません。

夜間陰茎勃起の仕組み
夜間陰茎勃起は睡眠中に勃起する現象です。
しかし、睡眠中ずっと勃起しているわけではありません。
人間の眠りは「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2種類に区別されます。
夜間陰茎勃起は、決まってレム睡眠のときに起こるのです。
夜間陰茎勃起が起こるのはレム睡眠に入ったとき
夜間陰茎勃起はレム睡眠のときに起こります。
レム睡眠とは、脳が活発に動いている、眠りの浅い睡眠状態です。それとは逆に、脳が休んでいる状態をノンレム睡眠といいます。

ノンレム睡眠からレム睡眠に移ったときに、夜間陰茎勃起が起こるのです。
レム睡眠の持続時間およそ5分から50分です。
夜間陰茎勃起は、レム睡眠の間ずっと続くこともあれば、数分でおさまることもあります。
高齢になると、夜間陰茎勃起の頻度と持続時間が減少する一方、ノンレム睡眠のときにも勃起するようになります。
夜間陰茎勃起が起こる理由
なぜレム睡眠時に勃起するのか、詳しい仕組みと理由はハッキリとしていません。
レム睡眠時は自律神経系が不安定になるため、神経が刺激されて勃起が起こるとされています。
「朝勃ち」は夜間陰茎勃起の名残
朝目覚めたときに勃起していることを「朝勃ち」といいますが、これも夜間陰茎勃起に含まれます。
人は眠りの浅いレム睡眠のときに目覚めやすいため、結果として、朝起きたときに勃起がみられるのです。