抗寄生虫薬は性病治療でも使われます。
この記事では、抗寄生虫薬につていての概要と、その種類について解説しています。
抗寄生虫薬は寄生虫の成長や増殖を防ぐ
抗寄生虫薬は、寄生虫による感染症に対して用いられる治療薬の総称です。寄生虫が成長・増殖する過程に働きかけます。

寄生虫がもたらす感染症はさまざまで、例えば、マラリアや膣トリコモナス、赤痢アメーバ症などが挙げられます。
抗寄生虫薬は、このような寄生虫を病原とする感染症の治療薬なのです。
抗寄生虫薬には、具体的には以下のような効果があります。
- 寄生虫を麻痺させて殺す。
- 寄生虫に栄養を分泌・吸収させない。
- 寄生虫の膜を破壊する。
- 寄生虫の腸壁へに付着を防ぐ。
- 寄生虫のDNAを合成を防ぐ。
抗寄生虫薬は、寄生虫の成長や増殖を妨ぐように働きかけるほか、直接攻撃するものもあるのです。
抗寄生虫薬は大きく4種類に大別される
抗寄生虫薬は大きく分けて4種類に分けられます。
- 抗線虫薬
- 抗吸虫薬
- 抗条虫薬
- 抗原虫薬
寄生虫を病原とする感染症にも種類がさまざまあります。主に線虫症、吸虫症、条虫症、原虫症です。
抗寄生虫薬は、それぞれの寄生虫に対して効果的に攻撃できるよう、メカニズムが異なります。
ここでは、それぞれの薬剤と対象となる疾病、効果や副作用について詳しく見ていきましょう。
抗線虫薬
抗線虫薬は、線虫による感染症(線虫症)の治療薬です。
代表的な線虫症は、糞線虫症や疥癬、回虫症などが挙げられます。
抗線虫症は、それぞれの感染症の治療に対して、使い分けられるのです。
主な抗線虫薬は下記の通りです。
- イベルメクチン
- メベンダゾール
- パモ酸ピランテル
以下、それぞれの治療薬を詳しく見ていきましょう。
イベルメクチン
イベルメクチンは、寄生虫を麻痺させて殺す薬剤です。
主に腸管糞線虫症や疥癬の治療に用いられるのです。
また、熱帯病のオンコセルカ症やリンパ系フィラリア症にも高い効果を示します。

このように、種類が色々あり、病気によって使う薬も異なります。自分の病気に合うものを使いましょう