C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)に感染するお、肝炎を経て、肝がんに至ります。
ここでは肝がんに至るまでの慢性肝炎と肝硬変についてそれぞれ症状をみていきましょう。
慢性肝炎
慢性肝炎は、HCVに感染してから約6ヶ月もの間、肝臓の炎症が続いている状態を指します。

ほとんど自覚症状はありません。
何となく体がだるい、疲れやすい、食欲がわかないなどの症状はありますが、少し体調が悪いだけと見過してしまうのです。
慢性肝炎の状態でC型肝炎であると自身で気付くのは難しいでしょう。
肝硬変
慢性肝炎からそのまま症状が進行すると、肝硬変になります。
肝硬変とは、肝臓の表面はでこぼこになり、肝臓の組織が硬くなって肝機能を十分に果たせなくなった状態です。
肝硬変が悪化すると、以下の症状が目に見えて出ることがあります。
肝硬変になると出る症状 | |
症状名 | 説明 |
手掌紅斑 | 親指や小指の付けが赤くなること。 |
クモ状血管腫 | 毛細血管がクモのような形で拡張し、皮膚に浮かび上がること。 |
女性化乳房 | 乳房が女性のように大きくなること。 ※男性のみ |
黄疸 | 目や皮膚が黄色くなること。 |
黄疸などの症状が出ると、かなり肝硬変が進行しているといえます。
痛みなどがなくても、病院にいくようにしましょう。
肝硬変を治療せず放置すると、肝がんへと進展してしまうのです。
参考:肝性脳症
まとめ
C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HCV)に感染しても、ほとんどの人が自覚症状がありません。
肝臓は予備能力が高く、慢性肝炎や肝硬変になっても自覚症状が出ない人も多いのです。
そういった自覚症状の少なさから肝臓は”沈黙の臓器”と呼ばれています。
主に発覚するときは、健診などで偶然発覚するケースが多いです。
そのためそのまま放置してしまい、慢性肝炎になります。そこから10年から30年かけて肝硬変、そして肝がんへと進行していきます。