陰茎海綿体注射(ICI療法)は、陰茎の海綿体に血管拡張剤を注射し、強制的に勃起させる治療法です。
効き目がすぐに出ること、年齢や体調に左右されないなどの特徴があります。
血管拡張剤で強制的に勃起を促す
陰茎海綿体注射は、年齢や体調に関係なく、血管拡張剤で強制的に勃起を促す治療法です。
勃起は、陰茎のなかにある海綿体という組織に血液が溜まることで成立します。
血行が悪くなった海綿体に、プロスタグランジンE1製剤と呼ばれる血管を広げる薬(一般名:アルプロスタジル アルファデクス / 商品名:プロスタンディン)を注射して血流を促します。
プロスタグランジンE1は血流を改善する薬で、血行不良による手足の冷え性や痛みに効果があります。
EDは陰茎の血行不良が原因なので、陰茎の血流を増やすことで改善できるのです。
性的興奮の有無はもちろん、興奮を伝達する神経も介さず、陰茎を強制的に勃起させるのです。
そのため、患者の年齢、食事や飲酒の状況、心理面なども関係なく勃起させられます。
効果はすぐに出て2時間くらい勃起が持続する
陰茎海綿体注射は、陰茎の内部に成分を直に注入するため、即効性があります。
注射すると10分前後で勃起がはじまるので、すぐに性交に及べるのです。

即効性があるものの、効果の持続時間は短いため、性交をすぐに行えるような事前準備が必要です。
費用は1回6000円から1万円
陰茎海綿体注射の費用は、1回につきおよそ6000円から1万円です。
陰茎海綿体注射は、まだ日本で承認されておらず、自由診療扱いになります。
費用の目安はあくまでも注射のみの費用です。
初診の場合は事前に検査を行う必要もあり、検査費や診察費も加算されます。
費用は病院にもよって変わりますが、自由診療での診察・検査になるので、費用が高くなることが予想されます。

利便性には課題が残る
陰茎海綿体注射を用いて性交を行うには、事前に病院に行って注射を打たなければなりません。

陰茎海綿体注射による勃起効果の持続時間は、長く見積もっても3時間ほどと、それほど長くありません。
そのため、陰茎海綿体注射を行う場合は、性交への事前準備が必要です。例えば、パートナーに病院付近のホテルで待機してもらうと、スムーズに性交が行えます。