マーベロン

マーベロンはニキビ治療に有効

マーベロンは低用量ピルの中でも、特にニキビ治療に向いていると言われています。

この記事では、その理由を解説しています。

ニキビの原因はアンドロゲン(男性ホルモン)の働き

ニキビの原因は、アンドロゲンの働きが原因です。ニキビは、以下の2つの理由で発生します。

  1. アンドロゲンの働きで皮脂腺が活発になり、過剰に皮脂が分泌される。
  2. 増えすぎた皮脂が毛穴に詰まることで、アクネ菌が繁殖して、炎症を起こす。

女性は、ストレスを感じたり、交感神経が乱れたりすると、アンドロゲンが多く分泌されてしまいます。

女性にも少量のアンドロゲンがあります。しかし、女性が持つアンドロゲンの量は、男性の10分の1から20分の1です。

そのため、アンドロゲンが少しでも増えると、その影響でニキビができてしまいます。

アンドロゲン作用を抑える効果がある

マーベロンに限らず、ピルにはアンドロゲン(男性化)作用を抑える効果があります。

ピルを服用すると、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)されるので、排卵を抑制します。

黄体形成ホルモンは、アンドロゲンを生成します。

その黄体形成ホルモンを抑制することで、アンドロゲンの生成も抑制できるので、結果的にニキビを改善させます。

また、ピルに含まれるエストロゲンには、男性ホルモンとしての効果を失わせるタンパク質が含まれています。

この2つの効果で、アンドロゲン作用を抑えます。

マーベロンはアンドロゲン活性が起こりにくい

マーベロンは、ピルの中でも特にアンドロゲン活性が起こりにくく、ニキビ治療に向いています。

下記は、第一世代ピルのプロゲステロン・ノルエチステロンを基準とした、黄体ホルモン活性と男性ホルモン活性を示したものです。

A/P比が1より大きいと、アンドロゲン作用が起こりやすくなり、1より小さいとアンドロゲン作用が低くなります。

マーベロンに含まれるプロゲステロン・デソゲストレルは、A/P比が0.4です。

アンドロゲン作用が他のピルに比べて低く、皮脂への影響が少ないです。

加えて、デソゲストレルは、他のピルよりもアンドロゲン作用を起こしません。

デソゲストレルがプロゲステロンのレセプターを選択的に選ぶからです。

一方で、アンドロゲンのレセプターをあまり選びません。

この黄体ホルモンの選択性の高さも、マーベロンがニキビ治療に向いていると言われます。

飲み方は避妊対策と同じ

ニキビ治療でマーベロンを服用する場合でも、服用方法は避妊対策と同じです。

1日1回決まった時間に毎日服用し、1シート飲み切ります。

  • マーベロン21の場合は1シート21錠飲み切り、7日間休薬します。
  • マーベロン28の場合は、実薬を21錠飲んだ後に偽薬を7錠服用。

まとめ

マーベロンはニキビ治療で高い効果を発揮します。男性ホルモン作用を抑制することで、ニキビを改善させます。マーベロンの服用方法は、避妊対策での服用方法と同じです。