B型肝炎の治療法

B型肝炎の治療は、B型急性肝炎とB型慢性肝炎で違います。

B型急性肝炎に関してはほぼ特別な治療法はなく、ほとんどが自然に治ります。

B型慢性肝炎の治療法は抗ウイルス療法と肝庇護療法の2つがあります。

肝庇護療法の内容は、B型肝炎でもC型肝炎でも同じです。

インターフェロン療法は注射薬、核酸アナログ製剤は内服薬です。国内で2000年より前ではインターフェロン療法しかありませんでした。

しかし、インターフェロン療法は下記表にあるように、副作用が大きく使用できない人もいました。

また、B型肝炎の抗ウイルス療法は助成金の対象でもあり、国を挙げて肝炎の対策を推進しています。

【抗ウイルス療法の違い】

参考:日本肝臓学会 肝炎診療ガイドライン作成委員会 編: B型肝炎治療ガイドライン

このように、両治療法はメリットデメリットが大きく違います。それぞれ比較してみましょう。

インターフェロン療法（注射薬）

インターフェロン療法は治療期間を限定したい人に向いています。

インターフェロン療法は体内の抗ウイルス作用や免疫を高め、それによりHBVの活動を抑えます。

インターフェロン療法のメリットは、治療期間が定まっていることです。

最長48週間の投与で効果が出てHBVの活動が治まればHBVは増殖せず肝炎は沈静化します。

また、薬物耐性がないのも特徴的です。

一方、インターフェロン療法のデメリットは、副作用が大きく治療が受けられない人が多いです。

核酸アナログ製剤（飲み薬）

核酸アナログ製剤は自然治癒が見込めない人や肝硬変が進行している人に向いています。

核酸アナログ製剤はHBVに直接攻撃し、HBVの増殖を抑制します。

核酸アナログ製剤のメリットは薬を飲んでいる間はウイルス量が低下し、肝炎を起こしません。

大多数の人に有効な治療法と言えます。また、副作用もほとんどありません。

一方、デメリットは原則ずっと薬を飲み続けなければならないことです。

服薬をやめると肝炎が急激に悪化する危険があります。