C型肝炎の原因はC型肝炎ウイルス(HCV)です。そして、HCVは感染者の血液を介して感染します。
厚生労働省は以下のリストに該当する方は感染の可能性が高いとしています。
- 1992年以前に輸血を受けた方
- 1994年以前に大きな手術を受けた方
- フィブリノゲン製剤(フィブリン糊としての使用を含む)を投与された方
- 血液凝固因子製剤を投与された方
- 長期に血液透析を受けている方
- 臓器移植を受けた方
- 薬物濫用者、入れ墨をしている方
- ボディピアスを施している方
ここでは、1994年以前に受けた輸血や手術によって感染しているパターンと、2017年現在も感染する可能性があるパターンに分けて解説します。
過去の輸血や大きな手術が原因で感染している可能性
1992年以前に輸血や臓器移植を行った人、または1994年以前に大きな手術を行った方はHCVに感染している可能性があります。
1992年以前はHCVに汚染された血液か否かを検査する方法がなかったため、HCV感染の可能性があります。
また、1994年以前に大きな手術を受けていれば、同じく感染の可能性があるのです。
大きな手術ではフィブリノゲン製剤や血液凝固因子製剤が使用されていた可能性が高いからです。
どちらも人の血液の成分を原料とした医薬品で、止血剤として使われていました。

1994年以前では原料の血液に混入したHCVを取り除く技術がなかったんです。
2017年現在の主な感染経路
2017年現在HCVに感染する可能性として高い人は、血液透析者、ボディピアスや入れ墨をする人、注射針を用いるドラッグ使用者です。
血液透析は血管に針を刺して血液を透析装置の中に循環させます。
また、ボディピアスや入れ墨を行う人、覚せい剤などのドラッグの回し打ちでも感染する可能性が高いです。

これらは医療機関で行われる滅菌がされていない器具で行うからです。
参考:C型肝炎Q&A(概要版)
参考:C型肝炎ウイルス検査受診の呼びかけ(フィブリノゲン製剤納入先医療機関名の再公表について)|厚生労働省