IIEFには、IIEF-15・IIEF-5・IIEF-6の3種類があります。数字は問診の質問数です。
IIEFは、はじめに15個の質問がある、IIEF-15が作成されました。
そこから、より簡単に診断できるように、設問を減らしたIIEF-5とIIEF-6ができました。質問内容の違いを表にしました。
【IIEF-15・IIEF-5・IIEF-6の比較】
IIEF-15 | IIEF-5 | IIEF-6 | |
1.勃起の頻度 | 〇 | × | 〇 |
2.勃起の硬さ | 〇 | 〇 | 〇 |
3.挿入可能性 | 〇 | × | 〇 |
4.勃起の維持 | 〇 | 〇 | 〇 |
5.維持の困難度 | 〇 | 〇 | 〇 |
6.性交の試行回数 | 〇 | × | × |
7.性交の満足度 | 〇 | 〇 | × |
8.性交を楽しむ | 〇 | × | × |
9.射精の頻度 | 〇 | × | × |
10.オルガズムの頻度 | 〇 | × | × |
11.性欲の頻度 | 〇 | × | × |
12.性欲の程度 | 〇 | × | × |
13.全般満足度 | 〇 | × | × |
14.パートナーとの関係 | 〇 | × | × |
15.勃起の自信 | 〇 | 〇 | 〇 |
参考資料:ED診療ガイドライン第3版 / 日本性機能学会・日本泌尿器科学会:PDF
IIEF-5は客観的な事実からED度を判別する
IIEF-5なら、性機能の低下に対する自覚が曖昧でも、事実を元に客観的な判断ができます。
完全に性機能が不能であれば、自身でもEDの自覚があるでしょう。しかし、散発的に性行為に失敗するような状態では、自身でEDを判断するのは困難です。

「今回は調子が悪い」「疲れてるだけ」と、事実から目を逸してしまうかもしれません。
IIEF-5があれば、自覚が曖昧でも、EDか否かを客観的に判断できます。
判断基準には、主観的な勃起への自信だけでなく、挿入の可否や勃起の維持など、客観的な事実が含まれるからです。
IIEF-15とIIEF-6はED治療の効果の測定する
IIEF-15とIIEF-6は、ED治療の経過の指標となる問診票です。
IIEF-15とIIEF-6は質問数に違いがあり、どちらの問診票を用いるかは医師の判断によります。
IIEF-15とIIEF-6は、ED治療が効果を上げているかの測定に用いられます。
EDは、外傷や内臓疾患のように、治療経過が目に見えるわけではありません。そのため、勃起の硬度や頻度など、勃起能力を重点的に観察します。
治療が効果を上げていれば、IIEFのスコアにも改善が見られます。改善が見られなければ、治療方針を変更するのです。