トリキュラー

トリキュラーは錠剤ごとに含まれているホルモン量が違う!

トリキュラーとは、女性のホルモン調整を目的とした錠剤で、その大きな特徴として、錠剤ごとに異なるホルモンの量が含まれていることが挙げられます。

こうした特徴から、このタイプのピルは「3相性ピル」とも呼ばれるのです。

この3相性ピルの一番のメリットは、摂取するホルモンを少しずつ増やしていくことによって、副作用のリスクが軽減される点です。

それでは、具体的にどのようにホルモンの量が変わっていくのか見てみましょう。

トリキュラーの最初の7錠、赤い色をした錠剤には、1錠あたり黄体ホルモンが0.05㎎、卵胞ホルモンが0.03㎎という量が含まれています。

この段階では、体に必要な最小限のホルモン量で始まるため、体への負担も控えめになっています。

次に、8錠目から11錠目の白い錠剤では、黄体ホルモンが0.075㎎、卵胞ホルモンが0.04㎎と、わずかにホルモンの量が増加します。

これに続き、12錠目から21錠目の黄色い錠剤では、黄体ホルモンが0.125㎎、卵胞ホルモンが0.03mgとなります。

このように、3段階でホルモン量が増加していくのがトリキュラーの大きな特徴です。

この工夫により、飲み始めた際の副作用のリスクが軽減されます。

具体的には、吐き気や乳房の張り、体のだるさや頭痛といった症状が出現する可能性がありますが、これらは多くの場合、軽度で、2~3週間で自然と軽減していきます。

28錠タイプの場合、21錠タイプに比べて7錠多く入っており、黄色い錠剤を飲み終わった後の7錠はホルモンが含まれていません。

これは、所謂「偽薬」として知られるもので、有効成分が含まれていない薬のことを指します。

一方、ホルモンが含まれている薬は「実薬」と呼ばれます。この偽薬の存在は、飲み忘れを防ぐ目的で設計されています。

毎日薬を飲む習慣を保つことで、次のシートを飲み始める際の忘れを防ぐ助けになるのです。

トリキュラーのもう一つの特徴は、錠剤が必ず順番どおりに飲まれる必要がある点です。

これは、自然なホルモンバランスを保つためと、効果的なホルモンの調整を実現するためです。

錠剤の色が週ごとに変わるので、例えば「赤白黄色」という順番で覚えておくと、飲む順序を間違えるリスクを減らすことができます。

このように、トリキュラーはその独特の設計により、女性のホルモンバランスを維持しつつ、副作用のリスクを最小限に抑えた治療を可能としています。

その錠剤の色の違いには、しっかりとした背景と理由があるのです。